Asian Pacific Society of Prion Research (APSPR)

アジア太平洋プリオン研究会の沿革

本研究会の源流は、2004年に東北大学の北本哲之教授により仙台で開催された国際シンポジウム(International Symposium of Prion Disease for Food and Drug Safety)と、それを契機に日本国内で毎年開催されるようになったプリオン研究会(Prion Symposium)にあります。プリオン研究会では、プリオンやプリオン病の研究に携わる日本の研究者が、一同に会しシンポジウム形式で勉強や情報交換を行って来ました。2010年には北海道大学・堀内基広教授が参集範囲を海外にも拡げ、アジア・オセアニア プリオン病シンポジウム(Asia-Oceania Symposium on Prion Disease)が札幌で開催。2011年には東京医科歯科大学・水澤英洋教授がアジア・パシフィック プリオンシンポジウム(Asian Pacific Prion Symposium、APPSと略)と改称し、軽井沢でシンポジウムを開催。その際、今後のシンポジウムのあり方として、研究者ならびに関係者が自ら基盤となる組織を構成し、それらの学術集会とすべきである、と水澤先生からのご提案により、APPS参加者全員の賛同のもと「アジア太平洋プリオン研究会(Asian Pacific Society of Prion Research、APSPRと略)」が発足。

APSPR初代理事長には、(独) 農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所・毛利資郎プリオン病研究センター長が就任され、研究会の基盤を整備されました。学術集会であるAPPSは、2012年は毛利先生により横浜で、2013年には長崎大学・調 漸教授により佐世保で開催。2013年よりAPSPR理事長に徳島大学・坂口末廣教授が就任され、2014年のAPPSは韓国のHallym University・Yong-Sun Kim教授により済州島で、2015年のAPPSは金沢大学・山田正仁教授により金沢で開催。2015年よりAPSPR理事長に東北大学・堂浦克美教授が就任され、2016年のAPPSは岐阜大学・桑田一夫教授が、Prion2016(会長:水澤英洋先生、現・(国研)国立精神・神経医療研究センター理事長)と合同のシンポジウムPrion2016/APPS2016とし東京で開催。このシンポジウムでは、プリオン病の克服に向けて一層の国際協力の促進を呼び掛けた東京宣言が採択されました。2017年のAPPSはUniversity of Melbourne・Steven John Collins 教授によりメルボルンで開催。2017年よりAPSPR理事長に北海道大学・堀内基広教授が就任され、APPS2018は、東京都産業技術研究センター・八谷如美先生により東京で開催。APPS2019は、理化学研究所・田中元雅先生により和光市(埼玉)で開催。2019年よりAPPS理事長に長崎大学・西田教行教授が就任され、APPS2020は、National Institute for Viral Disease Control and Prevention, China CDC・Xiao-Ping Dong先生により北京で開催予定でしたが、コロナ感染拡大により開催を中止。APPS2021は北海道大学・堀内基広教授によりオンラインで開催されました。APPS2022は、セントラル硝子 湘南リサーチセンター・八谷如美先生、理化学研究所・田中元雅先生により、オンサイトおよびウエブのハイブリッド開催として湘南で開催しました。
2023年よりAPPS理事長に宮崎大学・新竜一郎教授が就任されました。

なお、APPS2023は、東京医科歯科大学教授の三條先生を大会長として、東京にて開催する予定です。