Asian Pacific Society of Prion Research (APSPR)

ニュース

●APPS2018
APPS2018大会が、2018年10月4日(木曜日)~5日(金曜日)、東京都立産業技術研究センターにおいて八谷 如美 先生のもとで開催されます。
アブストラクトの登録開始は、6月1日(金曜日)となっています。詳しくは、大会HPをご覧ください。

●新理事長&新副理事長
北海道大学の堀内基広先生が理事長に就任され、長崎大学の西田教行先生が副理事長に就任されました。

●新名誉会員
Hallym UniversityのYong-Sun Kim先生が名誉会員になられました。

●APPS2017ならびに今後のAPPS
・ Steven John Collins教授が主催されましたAPPS2017メルボルン大会は、Collins教授を始め現地スタッフの方々ならびに参加された会員の皆様方のご尽力により、10月21日に成功裏に終了いたしました。
・ 2018年のAPPSは東京都産業技術研究センターの八谷如美先生により東京で10月4日(木)~5日(金)に開催されます。
・ 2019年のAPPSは理化学研究所 脳科学総合研究センターの田中元雅先生により埼玉で開催される予定です。
・ 2020年のAPPSはNational Institute for Viral Disease Control and Prevention, China CDCのXiao-Ping Dong先生により北京で開催される予定です。



(更新日 平成30年5月11日)

アジア太平洋プリオン研究会(APSPR)

私達は、最近20年間の中で、プリオン病が食の安全性を揺るがす大きな脅威であることをBSE(牛海綿状脳症)の流行と変異型ヤコブ病の出現から経験しました。また、プリオン病が医療の安全性を揺るがす脅威であることも、硬膜移植に伴うヤコブ病が多発していることからあらためて認識しました。この20年間に、プリオン病の病態解明、プリオン化のメカニズム解明、プリオンの診断技術の開発、プリオンの不活化技術の開発等で格段の進歩が見られました。しかしながら、以下に述べますようにプリオン病の克服までにはまだ遠い道のりがあります。

人では、大半の患者さんが散発性に発症しますが、その原因や疾患感受性に関する体質はわかっていません。また、治療予防手段について基礎研究は活発に行われていますが、発病を予防する手段も、発病後に病気の進行を完全に止める手段も実用化できるようなものは発明されていません。動物では、野生動物であるため封じ込めが困難なシカ類で、プリオン病(CWD)が流行しています。牛では飼料規制が功を奏して定型BSEは撲滅の一歩手前まで達していますが、非定型BSEが散発性に発生しています。羊ではスクレイピーに耐性な遺伝子型を持つものに、非定型スクレイピーが発生しています。

一方では、プリオンと同様な現象が他の様々な神経変性疾患やアミロイドーシスの原因タンパク質でも観察されるようになり、プリオンの概念が広がりつつあります。これらの疾患の原因タンパク質が、プリオンと同様に食の安全や医療の安全を脅かすものであるのかどうかは、重要な課題ですが結論は得られておりません。加齢とともにこれらの疾患の罹患率は増加しますので、高齢社会を迎えている国々にとっては医療の安全に関わる深刻な問題となる可能性をはらんでいます。

APSPRは、アジア・太平洋地域で、プリオンやプリオン様現象に興味を持つ多くの研究者が密に交流し、情報交換や共同研究が活発になることで、新たなブレークスルーが生まれることを期待しております。また、多くの若い世代の研究者が、これらの疾患の克服に向けて活動してくれる交流の場となることも強く願っています。そのために、APSPRは、プリオンやプリオン様タンパク質が関係する諸領域の研究、教育、診療の進歩向上に貢献できるアジア・太平洋地域のプラットフォームとなることを目指しています。関係者には、分野や国を越えて対等なパートナーシップのもと、APSPRを大いに活用していただきますようお願いいたします。

2015年12月
APSPR理事長