Asian Pacific Society of Prion Research (APSPR)

ニュース


●APPS2024
APPS2024大会が、2024年11月30日(土曜日)~12月1日(日曜日)、
北海道大学獣医学部にて堀内 基広(北海道大学・教授)のもとで開催いたします。
詳細は、大会HPにてご確認ください。

●APPS2023
APPS2023大会が、2023年11月9日(木曜日)~10日(金曜日)、
東京国際フォーラムにおいて三條 伸夫(東京医科歯科大学・特任教授)のもとで開催いたします。
アブストラクトの締め切りは、9月30日(土曜日)となっています。
詳細は、大会HPにてご確認下さい。

●新副理事長
田中元雅(理化学研究所・チームリーダー)が副理事長に就任。

●新理事長
新竜一郎(宮崎大学・教授)が理事長に就任。


●APPS2022
会員の皆様へ
APPS2022をオンサイトおよびウエブのハイブリッド開催として開催することとなりました。
APPS2022 Shonanの開催情報ホームページが開設されましたので、
プログラムはまだ未定ですが、開催情報をご確認の上、registrationをお願いいたします。
APPSホームページ:https://apps2022.jp/ 

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アジア太平洋プリオン研究会2022
日時:2022.12.15木 13:00-18:00, 16金 9:00-12:00
場所:湘南ヘルスイノベーションパーク( CS棟講堂)
アクセス:https://www.shonan-health-innovation-park.com/access/
参加登録費:無料
プログラム:In progress
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●APPS2021online
新型コロナパンデミックの収束がいつになるのか、まだ今後のことは分かりませんが、
学術集会「APPS in Beijing」の開催は、今年度も延期し、2022年に開催予定に変更しています。

一方、若手の研究発表と国際的な議論の場は必要であると考え、“APPS2021online”のweb開催を企画しました。
11月7日に開催予定しております。皆様方のご参加を期待しております。参加登録をお待ちしています。
詳しくは、大会ポスターをご覧ください。

●APPS 2020
SARS-CoV2パンデミックのため、APPS 2020は中止することを決定しました。
来年のスケジュールは、APPS 2020のWebsiteで発表します。
(APPS 2021の日程は、今年と同様10月21日〜24日になります。)



(更新日 令和6年9月19日)

アジア太平洋プリオン研究会(APSPR)

私達は、最近20年間の中で、プリオン病が食の安全性を揺るがす大きな脅威であることをBSE(牛海綿状脳症)の流行と変異型ヤコブ病の出現から経験しました。また、プリオン病が医療の安全性を揺るがす脅威であることも、硬膜移植に伴うヤコブ病が多発していることからあらためて認識しました。この20年間に、プリオン病の病態解明、プリオン化のメカニズム解明、プリオンの診断技術の開発、プリオンの不活化技術の開発等で格段の進歩が見られました。しかしながら、以下に述べますようにプリオン病の克服までにはまだ遠い道のりがあります。

人では、大半の患者さんが散発性に発症しますが、その原因や疾患感受性に関する体質はわかっていません。また、治療予防手段について基礎研究は活発に行われていますが、発病を予防する手段も、発病後に病気の進行を完全に止める手段も実用化できるようなものは発明されていません。動物では、野生動物であるため封じ込めが困難なシカ類で、プリオン病(CWD)が流行しています。牛では飼料規制が功を奏して定型BSEは撲滅の一歩手前まで達していますが、非定型BSEが散発性に発生しています。羊ではスクレイピーに耐性な遺伝子型を持つものに、非定型スクレイピーが発生しています。

一方では、プリオンと同様な現象が他の様々な神経変性疾患やアミロイドーシスの原因タンパク質でも観察されるようになり、プリオンの概念が広がりつつあります。これらの疾患の原因タンパク質が、プリオンと同様に食の安全や医療の安全を脅かすものであるのかどうかは、重要な課題ですが結論は得られておりません。加齢とともにこれらの疾患の罹患率は増加しますので、高齢社会を迎えている国々にとっては医療の安全に関わる深刻な問題となる可能性をはらんでいます。

APSPRは、アジア・太平洋地域で、プリオンやプリオン様現象に興味を持つ多くの研究者が密に交流し、情報交換や共同研究が活発になることで、新たなブレークスルーが生まれることを期待しております。また、多くの若い世代の研究者が、これらの疾患の克服に向けて活動してくれる交流の場となることも強く願っています。そのために、APSPRは、プリオンやプリオン様タンパク質が関係する諸領域の研究、教育、診療の進歩向上に貢献できるアジア・太平洋地域のプラットフォームとなることを目指しています。関係者には、分野や国を越えて対等なパートナーシップのもと、APSPRを大いに活用していただきますようお願いいたします。

2015年12月
APSPR理事長